2008年07月29日
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別に人は集まらないが東京都の人口中心は杉並区成田東!?

Written By: 川俣 晶連絡先

 下高井戸とその周辺は、これといって人が集まる要因もなく、派手な要素もなく、地味な存在だと思っていました。ただの住宅地です。東京を代表するような場所になるはずもありません。

 ところが、寝入り際に布団の上でノートPCを使って何気なくさるサイトを見ているときに、驚くことに。

YMGH人口重心シリーズ、第二回は東京都の巻より

 エト、初めて「人口重心」とゆーコトバを見た人は、前回 をご覧になってみてください。

 早い話が、その地域に住んでいる人をオモリとした時に、バランスの取れるポイントが「人口重心」。

 神奈川県の場合、それは瀬谷区にあり、偶然にして「日本一の出生数を誇る病院」があったりした。

 人口の重心、つまり「へそ」は、文字通り「へそ」が関係していたんですね。

 そーなると、当然次のステップとして…

 東京都の「へそ」には何があるのだろうか。

 神奈川のように、良い偶然に出会えたりするのだろうか。

(中略)

 すると、東京都杉並区成田東2丁目界隈が、「人口重心地」となるようです。

 成田東は、うちから徒歩で行けるとは言いません。(往復1万歩でぎりぎり圏か)。しかし、東京都という大きな枠でくくれば、非常に近い場所であるのは事実です。これはびっくり。人は集まりませんが、統計的な「中心」が身近な場所にあったとは。

 更に言えば、上記ページには知っている場所がぞろぞろと出てきます。親近感が沸きます。(ただ、塚山公園は善福寺川沿いではなく神田川沿いになって、人口重心からはかなり遠くなりますが)

残された謎 §

 WikiPediaの人口重心を見ると以下のように書かれています。

東京都の人口重心は、2005年現在、和田堀公園近くの杉並区大宮二丁目にある。50年前と比べて約2km、西に移動したが、これは戦後、多摩地域の人口が増えたためであると考えられる。

 つまり、成田東ではなく大宮二丁目と書かれています。

 上記のデータは統計トピックスNo.22 我が国の人口重心 (平成17年国勢調査結果から)という平成17年のデータなので、これは2005年と同じだと思われます。

 しかし、この元データには、緯度経度の情報と共にはっきりと「杉並区成田東」と明記されています。

 それにも関わらず、大宮二丁目と書かれている根拠が分かりません。

 ちなみに、軽く自分で検証した範囲でも成田東で良いように思われますが、何せ精度が足りないので明確ではありません。

感想 §

 実際には、統計上の中心という概念に、固有の土地のあり方はあまり関係ないのですけどね。その場所のあり方に関係なく、周辺の人口バランスが均衡した位置が中心となるから。

 とはいえ、人口重心の近くに住んでいるから、都内のどこにでも同程度の手間で移動できるわけではありません。特に、東西方向の不均衡は著しいと感じます。東は、江戸川区にも気軽に行けますが、西の奥多摩は少なくとも日帰りの小旅行になってしまいます。そういう意味での東西不均衡はあると思います。

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